ツレヅレニ

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何だか寝付けなかった。

夜中
三時を回って

音楽聴きながら
ベッドから天井眺めてた。


別に大した事考えてたわけでもない。



けど

何だかずっと

天井眺めてた。








半頃

携帯が鳴った。



あたし

この電話を待ってたのかな。



そんな気がした。

あっちは土曜の朝。


ハワイはもう 暑いらしい。

















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「カウンターがよく似合うよ。」



グラス磨きながら

彼はそう言ってくれた。



麦焼酎と桜リキュールを合わせた彼のオリジナルカクテルは
焼酎が甘みを抑えて
私でも とても飲みやすかった。

桜色の柔らかい光の中
白い花びらが可憐に舞っていた。













少し大人目な格好にして
少し大人目なメイクにして

ちょっと洒落た店
カウンターで
一人グラス眺めながら
なんとなく考え事しながら




あんなに落ち着くものだなんて


昔より
ほんの少し

大人になったかも知れない。   なんて思う。






別に”大人になりたい”と思うわけじゃないけれど

また一つ

小さな空砲のようなものを
心に浮かべられるようになった気がした。


隙間があるわけじゃないけれど
でも軽くて
何かあった時の為の場所。


また少し
小さな余裕。










カウンター越し

冗談言ったり
真面目な話したり
黙ってお酒飲んだり。


もうすぐ22になる私に
バースデーのデザートプレートを拵えてくれた。



まだ
ようやく22になる私は

27のその彼から
教わることが沢山。




一つ一つの物事よりもっと

もっと感覚的に。
もっと 生き様を。






彼は過去から一歩も二歩も進んで でも

それでもやっぱり野良猫だ。


自らが望む精神で
だから
それがとても 彼だなと思う。













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数週間前
地元の駅で高校の友達に会った。

互いの近況を少し話して



在りがちな恋愛ネタ

私のちょっとした話で
相手は少し驚いた。


「なつきは落ち着くイメージないからさ。」


人の事”かーさん” だの”おばぁちゃん” だの言ってたヤツが よく言うよ。


取りあえず笑って
その場はお仕舞い。



















あたしが


落ち着く訳がない。






こんな ”小さい” まま

いられる訳がない。














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男に憧れた。


幼い頃から。




今でも  かも知れない。






幼い頃

憧れるのは
アニメやドラマのキャラクター。


女ではなく
男。

異性への憧れではなく
異性を 憧れた。











心に沁みる詞は
この世に溢れてる。




この胸に抱える言葉にならない想いを
上手に代弁してくれる。

迷って不安になる自分の背中を
力強く押してくれてる。

憧れ恋焦がれる精神を
これでもかという位 見せ付けてくれる。








男の人が紡ぐ言葉たちに

私はよく 悔しいような感覚に襲われる。


そして少し 切なくなる。















憧れというか

どこか 惹かれてしまうような人は


何故かいつも男だったりする。





2ヶ月前
3人の男達の間に感じた あの空気。


あの空気をあたしは

欲しいと思うみたい。








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急に ”女だなぁ。” とおもう瞬間が多々ある。


その感覚が
凄く
もの凄く邪魔に思うことが未だに。










最近

自分が憧れるような女性を探し始めた。


素敵な女性は本当に沢山いる。

その中でも
何故かどうも惹かれ憧れてしまうような人となると
身近ではなかなか思いあたらない。


あたしが求めてなかったからかも知れない。



求める今

きっと この先出逢えるだろうという気がしてる。



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『コヨーテ・アグリー』
『プラダを着た悪魔』


女達の夢、仕事。
女達のプライド、貪欲さ、懸命さ。



あいつらみんな めちゃくちゃ激しい。
タフで
アグレッシブで
セクシー。




哀しいのは
望んでなくとも
”恋愛” はどうしても天秤に架かってしまう事。
手放す対象になってしまう事。




嬉しいのは
ある部分
女であることを 馬鹿みたいに楽しんでる事。
活き活きしてる。
生が 溢れてる事。


あたしが男達の中に見る憧れの対象物と
ちょうど置き換えられそうな物が ”ソコ” にある気も する。





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電話を切った時には四時を過ぎてた。




話し始めて一分もしないうちに
とても嬉しくて楽しい気分になった。

あと一ヶ月で このタームが終わるらしい。
その後一ヶ月
NYでクラスを取るという話。

そして日本へ一時帰ってくる。








米国本土では
ウィスコンシンの本校に行ったやつらが
ずっとずっと西南の方角へ
サンフランシスコに行った友達のとこまで遊びに行った事もあったっけ。


誰かさんは
一人ぶらりカナダ行ってみたりして。


あいつは憧れのイタリアに行ってから帰ってくんのかな。
行ってほしいな。


明々後日
また一人 あっちへ飛ぶな。


そーいや、あいつは本校からまたトランスファーしたんかな。






嬉しい事に

同期の仲いい子たちのほとんどが

レイク日本校を途中でリタイアしなかった。


そしてそのほとんどが
今、米国にいる。
今、米国に行く。










毎日勉強勉強の日々を共にした仲間たちは

広く 広く視野を持って

これからも世界を広げるのだろう。

選択肢をもっともっと増やして

より迷って
迷って



何かを掴んでは

またその先を欲して
時に何かを手放して


また 掴んで
欲して。









誇りに思うのは

「やる」やつらだから。




大きかった挑戦は
然程ではなくなって。


まだまだ
どんどんやってほしいと思う。




多くの世界を見て

見えるものだけが全てじゃないと
本当に気づくようになる時


自分の探してた幸せの種が
見えるんじゃないかと 思う。









あたしはみんなに
力を貰う。

思い出すといつも
嬉しくて。



置いて行かれてる気にはならない。

あたしも みんなと一緒に
迷って
探して

次に 手を伸ばしてるよ。













夏にみんなが帰ってきた時には
またみんなで思い切りバカしよう。


みんなで海いこーや。






電話

ありがと。




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「なつきは今何処で何してるの?」


なんて
海を越えた地で 逆に心配されたりもしてて





と思えば今も時々

「なつきって今日本にいんの?この携帯使えてる??」


なんて
何を思い立ってか
近隣の街から 高校のクラスメートがメールをくれたりもする。








どこにいても

みんなの中で
あたしは そういうあたしだ。



みんなの思うそんなあたしが

あたしには何だか心地よい。








寂しくないのは
あたしの中でみんなが消えないからだろう。

あたしの中で消えない限り
何処にいても
何してても
何時でも繋がれる気がしてる。






何処にいても
何してても


生きてなかったら 許さない。
許されない。


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カウンター越し


ワインベースの真っ赤なカクテルを飲みながら
ふと 思ったことを言葉にした。





「カメレオンみたい。」





私 カメレオンみたいだ。   って。











カメレオンは
自分の色を忘れないのだろうか。

カメレオンは
どの色でいても 落ち着くのだろうか。









彼は笑って言ってた。


「カメレオンが当たり前に周りの色と染まるのは

なんともカメレオンらしい行いだよ。」


「なつきがカメレオンであってもいいよ。

でも カメレオンでなくちゃいけないことはない。」








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身の回りには

充分な幸せで溢れてる。


環境
人間


満足なことばかり。










探してるものはいつも


自分の中に積み重ねたいものたち。

そしていつの間にか積み重ねてたものを
ちゃんと見つけられる日。










ほんとは

男も女も関係ないの 分かってた。


無い物ねだりしてる自分の小ささを 毎度そこで感じる。












もうすぐ
また一つ ”大人になる” 日が来る。





不思議だな





ゆっくり生きてるな と

感じる。



















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by flowerof_sun | 2007-04-15 10:10 | ポツリ。  

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